不祥事対応
昨今、食品の産地偽装表示、製品の性能データ改ざん、不正会計(粉飾決算)など、企業不祥事が頻繁に起きています。企業不祥事により、消費者、株主、取引先、債権者等に損害が及ぶため、企業不祥事に対する世間一般の見方は非常に厳しくなりました。
企業不祥事は、企業に大きなダメージを与え、積み上げてきた信用を一気に喪失させます。場合によっては、企業倒産に至ることもあり得ます。
中小企業の経営者のなかには、不祥事があっても大きなダメージは受けないと考え、不祥事対策に関心のない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、規模の小さい企業ほど、大企業に比べて、不祥事によって失った信用を回復する力が弱いため、ひとつの不祥事が取り返しのつかないことに繋がることも多いといえます。
そのため、常日頃から、企業不祥事の発生を未然に防ぐための方策を考え、不幸にして企業不祥事が発生してしまった場合には、いかに対応すれば最小限の損失で済ますことができるかを考える必要があります。
当事務所では、予防法務にも力を入れており、企業不祥事の発生を未然に防ぐためのアドバイスをはじめとして、安心して企業活動を行えるようあらゆる側面からサポートして参ります。
Q 企業不祥事を未然に防止する方法には、どういうものがありますか?
A 社内での法令遵守への意識づけのため、研修制度を設ける方法があります。
また、ヒアリングやアンケートの実施等の内部調査を適宜行うことや、内部告発の窓口を設置するなどの方法があります。中小企業の場合、内部告発の実効性を担保するために、窓口を弁護士事務所に置くことも考えられます。
企業の業種や、規模等に即して具体的な防止策を構築する必要がありますので、弁護士等の専門家に相談しながら、防止策を検討するのがよいでしょう。
Q 企業不祥事が発生した場合、どのように対応すべきですか?
A まずは、事実関係を明らかにし、被害の拡大を防止する観点からも、迅速に不祥事の概要を公表する必要があります。
そして、被害者に対しては、誠実に対応し、場合によっては、謝罪会見を開くなどして、企業に対する不信感を払拭する必要があります。
また、発生した不祥事の内容や原因を調査し、二度と不祥事が発生しないように再発防止策を考えることも必要となります。
これらの一連の対応を誤れば、かえって事態を悪化させ、解決が困難となりかねないことから、弁護士等の専門家と相談しながら進めていくのがよいでしょう。