不動産トラブルの知識
不動産を巡るトラブル
一般の方にとっては、賃貸マンションの家主様・オーナー様とのトラブル、持ち家の購入に関するトラブルが最も一般的です。
複数の物件をお持ちの家主様・オーナー様は、それだけ不動産のトラブルに遭遇される確率は高くなることはいうまでもありません。会社経営をされている方も、事務所や工場、店舗、倉庫等を購入されたり、賃貸されるケースが多く、それだけトラブルに遭遇される確率は高くなります。
トラブルが発生した際には、直接相手方とやり取りされる前に、弁護士に相談し、契約書がどのようになっているか、法律の専門家の解釈はどうか、というアドバイスを受けた上で対応されることをおすすめいたします。
また、そもそもトラブルとならないよう、契約書の内容を疑義が生じない条項にしておくために、法律の専門家にあらかじめ相談しておくことも重要です。
民法改正について
1896年(明治29年)に制定された民法が、121年ぶりに大改正され、2017年(平成29年)6月2日に改正民法が公布されました。改正民法は公布後3年以内に施行されます。
今回の民法改正では、賃貸借に関する規定や売買に関する規定、保証に関する規定等の重要な点について改正されていますので、不動産に関する売買や賃貸借等についても、大きく影響を受けることになります。
改正の一例を挙げると、個人が賃貸借契約の保証人となる場合には、極度額(保証人が負担することになる最大限の金額)を書面等で定めなければ無効とされることになります。これは、(改正前の)現在の民法では定められていない新しい規定で、(根)保証人が(根)保証契約を締結するにあたり、どのくらいの金額を負担することがあるのかを示して、慎重に判断できるようにするために設けられたものです。
具体的な場合に、改正民法と(改正前の)現在の民法のいずれが適用されるのか、賃貸借契約で現在使用している契約書を見直す必要があるかどうか等、改正民法が施行される前に、一度専門家である弁護士にご相談されることをおすすめいたします。