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弁護士法人中村綜合法律事務所

 

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労働時間・休暇について 

昼休みに,従業員に交替で電話番,来客応対をさせています。昼休み当番をしている時間は休憩時間にあたらないのでしょうか
休憩時間とは,労働者が権利として労働から離れることを保証されている時間であるとされています。したがって,電話や来客があった場合にはこれに対応して処理することが要求されている時間は,休憩時間に含まれません。
  昼休み当番以外の時間に休憩時間を与える必要があります。
 
出張のため,前日である日曜日に出発する必要が生じました。出張の際の異動日は,労基法にいう「休日労働」には当たらないと考えてよいでしょうか
単に出張先に移動するだけであれば休日労働とはなりませんが,休日に物品の監視等を指示されて移動するのであれば休日労働となります。事業場における労使の時間外・休日労働協定(いわゆる36協定)がなければ休日労働させることはできません。
 
休日を利用して従業員の慰安旅行を行っています。休日労働に該当するのでしょうか
使用者の命令によるもので強制的に参加しなければならないときを除き,自己の業務としての行為にはあたりませんので,休日労働にはなりません。
ただし,幹事役など,準備や世話を義務付けられている担当者は,その仕事自体が自己の業務の一環としての行為になりますので,休日労働となり,割増賃金を支払わなければなりません。
 
年休の申請を3日前までとすることは,労基法上問題がありますか
年次有給休暇は,労働者の時季指定によって成立しますが,年休の時季を指定する時期について,法律上は定めがありません。3日前までの申請手続を就業規則に明記しておけば,問題はないと思います。
 
当社では,年休の申請を3日前までにしなければならないことになっています。当日の朝になって,年休にして欲しいという連絡があった場合,拒否してもよいのでしょうか。
年休は,労働者の指定によって成立し,使用者の「承認」が必要なものではありません。したがって,単に当日申し出があったことのみを理由として欠勤扱いにすることはできませんが,当該労働者の休暇に対して会社が対応策を講ずる時間的余裕がなく,事業の正常な運営を妨げるものであれば,拒否して差し支えがないと考えられます。会社としては,申請があった時点で,年休が事業の正常な運営を妨げるか否かを検討し,時季変更権の行使の必要性を検討しなければなりません。
 
退職願を提出した日をもって労働契約を解除することとし,年休の請求を認めないことにしたいのですが,労基法に違反しますか
労働者が,年休の残日数を取得することを見込んで退職日を定めて退職願を提出した場合,退職日まで労働関係が継続しているため,「事業の正常な運営を妨げる」理由がない限り,時季変更権を行使することができません。会社としては,年休を認めなければなりません。
労働者が退職を希望する日より前の日である退職の意思表示をした日に労働契約を解除することは,労働者の同意がない限り,使用者側から行う労働契約の一方的解除ということになり,労基法でいう「解雇」になってしまいます。