麹町弁護士による企業法律相談

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手続の流れ

行政とは何ですか
生活の安全を守る警察や消防、役所による種々の手続や許認可、年金の給付や税金の徴収など、私たちの生活に密接に関わる国家の活動は、どれも「行政」という枠組みの中で権力行使が認められているものです。
   一般に、「行政とは、国家作用のうちから、立法作用と司法作用を除いた残りの作用である」と定義付けされています。非常に大まかにいえば、国家の権力作用のうちから、法律を作る行為(立法)と裁判をする行為(司法)を除いた残り全部ということで、とても広い範囲に及ぶ活動なのです。
 
行政の処分に不満があるとき、まずはどうしたらよいですか
上記のとおり、立法と司法を除いた国家行為は、すべて行政にあたりますから、その概念はきわめて広く、活動内容は多種多様です。
   こうした行政権の行使・処分について不満のあるときには、まずは、その処分を行った(または行わなかった)行政庁に対し、苦情を申し入れるという手段が考えられます。この手段には、金銭的な負担や手間が少なく、簡便であるというメリットがあります。
   ただ、一方では、苦情に対応した措置の執行や、そもそも苦情に対応するかどうかについて、行政機関に対する法的な拘束力がないという弱さを持っています。
 
苦情をきいてもらえない場合は、どうしたらよいですか
この場合は、行政機関に対し、法律に則って、正式に不服申立てをする「審査請求」という手段があります。この手段によれば、行政機関が処分の見直しを行うための機会を、強制的に作ることができます。そこで判断を改めてくれれば、比較的簡易迅速に紛争を解決できることになります。
   もっとも、判断するのは、無関係な第三者ではなく、行政機関自身です。このため、その判断内容に合理性・客観性があるのかどうかは、往々にして問題となります。
   そこで、法律には、第三者である裁判所に訴えを提起し、裁判によって違法な行政作用の是正を図るための手続が用意されています。この訴訟のことを、「行政訴訟」や「行政事件訴訟」と呼びます。
 
行政訴訟は、どのような場合に利用できますか
行政訴訟とは、厳密には、行政事件訴訟法という法律に定められた4つの類型(抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟)に該当するものをいいます。行政活動は多岐にわたるため、行政に対する不満の種類・程度も多種多様なものがありますが、これらの訴訟類型に該当しないものは、行政訴訟という形で権利の救済を求めることはできません。
   4つの類型のうち、抗告訴訟と当事者訴訟とは、法令を適用することによって個人の権利を保護するための訴訟です。例えば、特許庁に対して特許の出願をしたけれど、拒絶され、不服審判でも結論が変わらないようなとき、発明を特許として認めてほしい人は、特許庁長官を相手どって処分の取消しを求める訴訟を提起することになります。
   また、民衆訴訟と機関訴訟とは、法秩序そのものや個人の利害を超えた公益を保護するための訴訟であり、法律に特別の定めがある場合に限って、法律に定められた者だけが訴えを提起できます。例えば、県や市の公金支出が不当であるときに、その県や市に住む住民は、この公金支出を是正したり、損害賠償を求めたりするための訴訟を提起することができます。
     
他に、訴訟で救済を求める方法はありませんか
公務員の違法な職務行為によって損害が発生したときや、国や地方公共団が管理する造営物の不具合によって損害が生じたときは、損害賠償を求めるための訴訟を提起することができます(国家賠償請求訴訟)。また、行政の行為が適法な場合であっても、特別な犠牲を強いられたようなときには、その損失の補償を求めて訴訟をするという方法もあります(損失補償請求訴訟)。