第45号 平成30年08月01日

季夏の候、皆様におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
中村綜合法律事務所メールマガジン8月号(第45号)を配信いたしますので、ご一読いただければ幸いです(2018.8.1 弁護士 中村雅男)。

□ 目 次 □

1.法律コラム~相続法改正について
2.ホームページリニューアルのお知らせ
3.麹町グルメのご紹介

 

1.相続法改正について

7月6日、衆議院で可決された相続法の改正案が参議院でも可決され、成立しました。
今回の改正は、昭和55年以来約40年ぶりの大幅改正です。
改正法が施行(実際に改正法の効力が生じること。)されるのは、自筆証書遺言の方式緩和については来年1月、配偶者居住権等の新設及び法務局での自筆証書遺言保管制度の新設については約2年以内ですが、それ以外については約1年以内です。
改正の範囲は、以下の通り、多岐にわたります。
1)遺言制度の見直し
2)配偶者の居住権を保護する制度の新設
3)遺産分割等に関する見直し
4)遺留分制度に関する見直し
5)寄与分制度の見直し
6)相続の効力(不動産登記関係)の見直し
スペースの関係で全てを網羅することは難しいため、ここでは1)遺言制度の見直し、2)配偶者の居住権を保護する制度の新設を中心に取り上げます。
<遺言制度の見直しについて>
遺言状は、公正証書で作成する方法(公正証書遺言)もありますが、自筆で作成する遺言(自筆証書遺言)もよく行われています。
この「自筆証書遺言」は、これまでは、全文を遺言者が自筆で書かなければなりませんでしたが、改正法では財産目録(不動産・預貯金などの遺産のリスト)はパソコン上のソフトを利用して作成することも認められるようになります(自筆証書遺言の方式緩和)。
また、「自筆証書遺言」は、専ら自宅等で保管されているため、遺言書の廃棄・隠匿・改ざんのおそれがある上、紛失のリスクもあります。そこで、法務局に申請の上、自筆証書遺言を保管してもらう制度が新設されます(この部分については、民法の改正ではなく、法務局における遺言書の保管等に関する法律(遺言書保管法)が新たに定められます。)。
<配偶者居住権などの新設>
改正法では、遺産に配偶者が現に居住する居宅が含まれている場合、相続開始時に居住していた配偶者に、終身又は一定期間、その居宅の使用を認める権利が認められ、これを配偶者居住権といいます。
これまでは、遺産に配偶者の居住している居宅が含まれており、かつその居宅の財産的価値が高い場合、遺産分割協議の結果、その配偶者が住み慣れた居宅を売却し引越を余儀なくされることもありました。
また、遺産分割協議の結果、配偶者が居宅を相続する一方で、預貯金や現金を取得できず、相続発生後の生活費等に事欠くこともありました。改正法により、こうした遺産分割により配偶者が住み慣れた住居を手放さず、生活保障もされ得るようになります。
<その他>
それ以外で、今回の改正での大きな変更としては、①相続された預貯金債権について、遺産分割前にも払い戻しが受けられるようになること、②遺留分減殺請求権が金銭債権化されること、③相続人ではない被相続人の親族(例えば、相続人の妻など)が被相続人の療養看護等を行った場合に、その親族が寄与分を請求できること等が挙げられます。
このうち、①については専ら相続人にとって便利になる反面、②③については改正の結果、新たな問題が生じる可能性を指摘する人もいます。

 

2. ホームページリニューアルのお知らせ

このたび、当事務所のホームページを全面的にリニューアルいたしました。
従来、当事務所のホームページはひとつでしたが、閲覧して下さる方の目的に応じて、必要な情報をより詳しく、わかりやすくお伝えするため、テーマ別に3つのホームページを新たに開設いたしました。
主に個人のお客様に当事務所をご紹介する個人(事務所総合)サイト、企業法務についての当事務所の取組みや取扱い分野をご紹介する企業法務サイト、そして、先月のメルマガでもご紹介しました、今注目の民泊に特化した民泊専門サイトです。
いずれのホームページにおいても、取扱い分野や所属弁護士のご紹介はもちろん、当事務所の弁護士による法律コラムや最新の判例紹介を順次掲載するなど、より一層充実した、皆様のお役に立てるサイトを目指してまいります。
ぜひ一度、ご覧下さい。
↓中村綜合法律事務所 個人(事務所総合)サイトはこちら↓
http://kojin-n-law.jp/
↓中村綜合法律事務所 企業法務サイトはこちら↓
http://www.n-law.or.jp/
↓中村綜合法律事務所 民泊専門サイトはこちら↓
http://minpaku-n-law.jp/#

 

3.麹町グルメのご紹介

当事務所は最寄りの麹町駅の他、半蔵門駅、四ッ谷駅、市ヶ谷駅の4駅をご利用いただけますが、今回は市ヶ谷駅近くの「とんかつ 針の山」をご紹介いたします。
麹町からは少し離れますが、筆者が最近いただいた豚カツの中では断然美味であったため、少し足をのばしていただければと思います。
お店はこぢんまりとしていますが、明るく清潔で、活気があります。
こちらのとんかつで、まずお勧めなのは茨城県産「美明豚」のロースかつです。
衣は軽くサクサクしているのですが、豚肉はしっとりときめ細かくやわらかで、脂身も含め、お肉そのものが持つ甘みと旨みを存分に楽しめます。
脂身もこってりしたしつこさがなく、さらっと口の中で溶ける感じなので、いつもは脂身のないヒレかつをお好みの方も、こちらではぜひロースかつをお試しいただきたいと思います。
また、こちらのお店では定番のソースの他、お肉そのものをより味わってもらいたいと、各テーブルには5~6種類の岩塩が用意されています。
確かに、塩でいただくとお肉の甘みが一層引き立つように感じられました。
岩塩も粒の大きさや色、風味、味わい、それぞれに特徴があるので、食べ比べてみるのも楽しいでしょう。
もちろん、キャベツとご飯はおかわり自由です。
場所は、都営新宿線市ヶ谷駅A3出口を出て、靖国通りを靖国神社方面に向って進み、一口坂という交差点の次の信号を過ぎた先のビルの地下1階です。
美味しくて栄養満点のとんかつで、例年にもまして暑い夏を元気に乗り切っていただければと思います。

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